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2019.06.22 コラム
脳梗塞の前兆と主な症状について1
目次
- 一過性脳虚血発作:TIA(Transient Ischemic Attack)とは
- 一過性脳虚血発作(TIA)が起こる仕組み
- 一過性脳虚血発作(TIA)の主な症状
- ABCD2スコア
- FASTチェックで行動に
- まとめ
脳梗塞はある日突然発症する、というイメージがあるかもしれません。実際には本格的に脳梗塞を発症する前に、脳梗塞と同じ症状が前兆(前ぶれ)として現れることが少なくありません。
この脳梗塞の前兆(前ぶれ)のことをTIA(Transient Ischemic Attack):一過性脳虚血発作といいます。
一過性脳虚血発作(TIA)とは
TIA(Transient Ischemic Attack):一過性脳虚血発作とは、脳梗塞同様、脳の血管に一時的に血栓が詰まることが原因で起こる発作のことをいいます。血栓がもろいため短時間で溶けて血流が再開します。このため発作は一時的で、何事も無かったかのように症状が消えてしまいます。
一過性脳虚血発作(TIA)が起こる仕組み
一過性脳虚血発作(TIA)はアテローム血栓性脳梗塞で起こることが多く、頸動脈の動脈硬化によってできた血栓が流れてきて脳の血管に詰まり、脳梗塞と同じ症状が現れます。特に脳梗塞の危険が高いのが一過性脳虚血発作(TIA)から24時間~48時間と言われており、つまりそのまま放置すると翌日には脳梗塞が起きてしまう可能性が高いこととなり、また3ヵ月以内には6人に1人が脳梗塞を発症すると言われています。
一過性脳虚血発作(TIA)の主な症状
一過性脳虚血発作(TIA)の主な症状は脳梗塞と同じです。以下のような症状が現れてすぐに治まったらすぐに専門病院で検査を受けるようにしましょう。
- 身体の片側に力が入らなくなる
- 身体の片側がしびれる
- ろれつが回らなくなる、言葉がうまく出ない
- 話している内容が理解できない、文字が書けない
- めまい・ふらつきがあり立つこと・歩くことができない
- 視野が狭くなる・物が2重に見える
- 片方の目だけで見えにくくなる
一過性脳虚血発作(TIA)は通常30分程度で消失してしまうため、「症状が治まったから大丈夫」と考え、そのまま放置してしまう方が多いと言われています。
理学療法士 中市一雄