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2020.06.29 脳梗塞とは

脳血管障害|発症時期や危険因子、サルコペニアについて

保本 夢土

この記事の監修者

保本 夢土

理学療法士

今回は、脳血管障害の発症する季節や時期についてお話しさせていただきます。一般的には冬場に多いイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?脳出血・くも膜下出血・脳梗塞の3つに分けて紹介させていただきます。

脳出血

脳出血は7 月から8 月に最も少なく年末年始の冬場に向けて増加する、という季節性を示しているという報告があります。脳出血の発生要因として高血圧があり、寒くて血管が収縮しやすい冬は、血圧が高くなりやすいことが予想されます。

くも膜下出血

くも膜下出血は明らかに夏場に少なく10 月から1 月の秋から冬場にかけて最も多く、春先の4 月にもやや多い傾向を示した、いわゆる秋と春の季節の変わり目に多いという2 峰性を示していた、という報告があります。

脳梗塞

ラクナ梗塞やアテローム血栓性梗塞という脳血栓では、春から7月に向けてと12月から1月の2峰性ピークが認められた、という報告があります。一方で、心原性脳塞栓では冬場に多く、12月と1月にピークがみられた、という報告があります。このように、同じ脳梗塞でも脳血栓と脳塞栓で発症時期は異なることが考えられます。また、高齢者の方が若年者よりも季節の影響を受けやすい、という方向があります。これは、高齢者の方が気温の変化に敏感となり、調整する能力の低下があるため、などとされています。その他、1週間の中でも特に労働者において、週末の休みから月曜日の仕事に転換するとき、精神的なストレスと身体の活動で生理的な変化、例えば血液の変化などを引き起こし、脳卒中発症の危険性が高まると考えられています。さらに、一日の中でも朝の6時から正午までが発症のピークで、夜の発症が最も少ないという結果が多くの研究で報告されています。これも交感神経の高まりや身体活動によって血圧が上昇するためと考えられています。このように、脳血管障害の発症しやすい時期を知り、室温やストレス・身体活動量や飲水などの管理により、予防が可能となるかもしれません。

参考文献:
1)豊田 章宏 全国労災病院46,000 例からみた脳卒中発症の季節性(2002−2008 年)脳卒中33:226–235.2011
2)徐 軍・稲葉 裕 季節・気象の脳血管障害への影響 地球環境 Vol.8 No.2:201-210.2003

脳血管障害の危険因子 高血圧の予防について

脳血管障害の危険因子の一つである、高血圧の予防についてお話しさせていただきます。脳血管障害には、脳梗塞や脳出血・くも膜下出血がありますが、いずれも高血圧が最大の原因であると言われています。高血圧が続くと、動脈硬化が進行し脳梗塞の原因となりますし、脳の血管が破れて脳出血の原因となります。また、脳の血管に動脈瘤ができてくも膜下出血の原因となります。高血圧を予防するには、生活習慣の改善が必要です。まずは、食塩の過剰摂取を辞めましょう。日本人は食塩摂取の多い民族ですので、脳血管障害の予防のために、まず行うべきは、減塩です。また、たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させて血圧を上げるため、禁煙に努めましょう。有酸素運動をすることで血流がよくなり、血圧を下げる効果があるため、運動の習慣を持つことも非常に重要です。不眠や精神的ストレスは交感神経の活動を高め血圧を上げるため、良好な睡眠やストレスを溜めない生活を心がけましょう。また、肥満者も高血圧となりやすいと言われているため、過食には気を付けましょう。さらに血中のインスリンが増えると交感神経系の働きが強くなるため、過剰な糖の取りすぎにも気を付けましょう。加齢も高血圧の要因となるため、こういった対策は高齢者において特に重要となります。今回は、脳血管障害の要因の一つである高血圧についてお話しさせていただきました。普段の生活習慣を見直し、可能であれば日頃から血圧をチェックする習慣を持つことも非常に重要です。

脳血管障害とサルコペニア

高齢者に多いサルコペニアと脳血管障害の関係についてお話しさせていただきます。加齢に伴う骨格筋の減少を、サルコペニアと呼ぶことが1980 年代後半にRosenbergにより提唱されました。サルコペニアは「筋量と筋力の進行性かつ全身性の減少に特徴づけられる症候群で,身体機能障害,生活の質の低下,死のリスクを伴うもの」と定義されています。サルコペニアは日常生活動作(ADLと言います)の低下や、転倒・骨折入院、死亡等の危険因子となります。脳血管障害を呈した患者様にはサルコペニアが好発します(脳出血・脳梗塞の半数以上がサルコペニアである、との報告もあります)。
また、ご飯や水の飲み込みの悪さ(摂食嚥下障害といいます)の原因疾患の第一位は依然として脳血管障害ではありますが、近年は超高齢化に伴いサルコペニアの摂食嚥下障害が注目されています。サルコペニアの摂食嚥下障害とは、全身および摂食嚥下に関与する骨格筋の筋力・筋肉量・機能の低下に伴う摂食嚥下機能低下のことを指します。加齢や不活動によるサルコペニアに対しては、筋力トレーニングなどの適切な運動療法と、栄養療法(適切な量のタンパク質やアミノ酸の摂取)の併用が非常に効果的と言われています。特に、高齢で経過の長い脳血管障害の患者様にとって、適切なリハビリテーションの実施は単なる手足の麻痺の改善のみならず、サルコペニアの改善に伴う歩行機能や日常生活動作、さらには摂食嚥下障害の改善が期待できると言えます。

脳梗塞リハビリBOT静岡では、脳血管障害に限らずリハビリテーションが必要な様々な疾患の方に、その人の身体の状況に合わせたリハビリテーションを提供しております。
ぜひ、一度お気軽にお問合せください。

 

保本 夢土

この記事の監修者

保本 夢土

理学療法士

経歴:2008年に鈴鹿医療科学大学 理学療法学科を卒業し、理学療法士国家資格を取得。同年~2018年まで静岡県内の療養期の病院、介護老人保健施設に勤務し、慢性期の患者様に携わる。その中で脳血管障害に対する治療を中心に学び、脳卒中患者様を専門に携わりたいという思いから、2019年に脳梗塞リハビリBOT静岡に勤務。運動麻痺の改善に最善を尽くすこと、お客様の身体および精神的な悩みを共有し、少しでも表情が明るくなるよう心がけています。

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