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お知らせ

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2021.12.31 脳梗塞の治療

脳梗塞が治る見込みはあるのか、脳梗塞の検査・診断・治療方法をご紹介

加藤 隆三

この記事の監修者

加藤 隆三

理学療法士

脳梗塞になってしまった場合、治るかどうか不安に思う方は多いと思います。脳梗塞は、壊死した範囲が広いほど後遺症が強く残ります。発症から時間経過が早い段階で治療を行うことで、後遺症をできるだけ軽症に抑えることが出来ます。こちらの記事は、数多くの脳梗塞後遺症に悩むお客様を改善してきた理学療法士が、脳梗塞の検査・診断・治療方法について解説していきます。

目次

脳梗塞の治る見込み

頭を押さえる女性

脳梗塞発症後は脳の血流が低下し、栄養や酸素が行き届かないために神経組織が壊れてしまう部位、壊れないまでも機能障害が生じる部位があります。脳梗塞発症後早期に適切な治療を行い、脳の神経組織が壊れてしまう前に閉塞した脳血流を再開することで症状が劇的に改善すると言われています。具体的な治療方法は後述致します。また発症後180日間は失われた脳機能が改善しやすく、特に集中的なリハビリテーションが必要になります。脳の組織が壊れてしまっても、その後に形態を修復・機能を補修する「可塑性」がありますので、リハビリテーションを通じて脳に刺激を送ることが非常に重要です。

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脳梗塞やTIAを疑ったとき

頭を押さえる女性

脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)は基本的に同じ症状を呈します。半身の動きづらさや脱力(運動障害)・痺れなどの感覚障害、顔面の動きづらさ、呂律が回らない、意識障害などが代表的な症状になります。そのような症状がある場合は脳梗塞やTIAを疑い、早期の受診をお勧めします。

TIA(一過性脳虚血発作)とは

TIAは一時的に脳の血管が詰まり閉塞するため、脳梗塞と同じような神経症状を引き起こす事です。数分程度で症状が自然に消失してしまうため軽視されやすく、そのまま放置してしまう人が多いようです。しかし、TIAは脳梗塞の前兆であり、発症直後に脳梗塞を続発しやすいと言われています。実際に脳梗塞患者の15~30%に以前TIAを発症していた1)という報告もあります。上記のような、症状が出現したら数分で症状が消失したとしても、一度病院を受診し適切な治療を受けることで、脳梗塞の発症を予防する事ができます。

脳梗塞やTIAの可能性があればFASTチェック

脳梗塞やTIAを疑うような症状が少しでも出現した場合、次の「FASTチェック」を行う事をお勧めします。FASTチェックは、「F:FACE(顔)」「A:ARM(腕)」「S:SPEECH(言語)」「T:TIME(時間)」の頭文字をとったテストになります。詳しくは次の通りです。
①FACE

face
顔面神経の麻痺症状を確認します。
◇方法
「いー」と言いながら口角を挙げます。
※ 顔面神経に麻痺がある場合、どちらかの口角が上がらない、顔の表情が左右非対称になるなどの症状が出現します。
②ARM

arm
腕の動きづらさや感覚障害、痺れなどの症状を確認します。
◇方法
掌を上にして肩の高さまで上げ、目をつむります。その状態を5秒間保持します。
※ 腕に麻痺や感覚障害がある場合、どちらかの腕が下がってしまう、掌が内側に回ってしまうなどの症状が出現します。
③SPEECH

speech
言語を正しく表出できるか確認します。
◇方法
相手の方に「生き字引(いきじびき)」という言葉を3回繰り返してもらいます。きちんと言えなかったり、こちらがちゃんと聞き取れるかをチェックします。
④TIME

time
上記の顔・腕・言語のうち、1つでも疑いがあれば早急に救急車を手配しましょう。

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脳梗塞の検査・診断

脳梗塞の検査には医師が患者から症状などを聴取し、不調の原因を探る「問診」や運動麻痺・感覚障害などの程度を確認する「全身検査」、「脳卒中重症度スケール(NIHSS)」MRIやCTで病巣を特定する「画像診断」などがあります。それぞれの検査について、詳しく触れていきたいと思います。

問診

問診

問診とは医師が患者の既往歴(病歴)や症状を聞き取り、不調の原因を探っていく過程のことを指します。脳梗塞の場合、「呂律が回らない」「手足が痺れる・力が入りにくい」などの症状を医師が聞き取り、その後、画像診断で脳梗塞の有無を確認することがあります。脳梗塞は病巣部位によって症状が異なるため、特有の症状が出ていないかを確認します。また発症からの経過時間などで治療方法が異なってくるため、併せて確認します。

全身検査

全身検査

全身検査には反射や筋緊張の検査、協調運動の検査、感覚の検査、意識的に体を動かせる度合い(随意性)の程度を確認する検査など様々なものがあります。その一部をご紹介致します。
【反射・筋緊張】脳梗塞による麻痺で、筋肉の緊張が低下しているか亢進しているかを調べます。
【協調運動の検査】筋肉が協調的に働き、スムーズな動きが行えているか確認します。
【感覚の検査】触られている感覚、痛みの感覚、温度の感覚などを調べます。
【随意性の検査】意識的に体を動かせる度合いを確認します。大きな体の動きから細かい体の動きまで、どの程度まで体を意識的に動かせるか確認します。

脳卒中重症度スケール(NIHSS)

NIHSSは脳卒中の神経症状重症度の評価方法として世界的に用いられています。NIHSには次のような項目があります。「意識水準(脳の覚醒度合い)」、「意識障害(質問や指示に正しく返答できるか)」、「注視(目で物を追うことができるか)」「視野」「顔面麻痺(表情筋などに麻痺はないか)」「上肢の運動(腕や手に麻痺はないか)」「下肢の運動(足に麻痺はないか)」「運動失調(運動がスムーズに行えるか)」、その他にも「感覚」「言語障害(失語)」「構音障害」「注意障害」の項目があり、各項目を点数化し、合計点数が高いほど重症と判断されます。

画像診断

脳梗塞画像診断

脳梗塞の画像診断では、「CT」「MRI」「3D-CTA」「MRA」などが用いられます。画像診断を通して、脳血管が狭窄している箇所や梗塞が起きている場所を特定することができます。CTとはX線の束を頭部の全周に照射し、透過したX線量を検出します。得られた吸収量の違いをコンピューターで計算し白黒の濃淡により画像化します。脳梗塞のCT画像では梗塞部位が白く見えます。MRI・MRAとは人体の水分の中に含まれる物質を対象とした核磁気共鳴信号を得て、それらの信号強度の違いをコンピューター処理し画像化したものです。MRA・MRIはCTに比べ、発症後早期の病変を見つけやすい特徴があります。

診断

脳梗塞診断

脳梗塞については、脳の血流障害であり時間の経過とともに脳の損傷が進んでしまいます。そのため、脳梗塞やTIAが疑われる場合、症状が脳梗塞から生じている症状か否かを上記の画像診断や問診、様々な検査を通してどの脳梗塞のタイプなのかを出来る限り迅速に診断していきます。また脳梗塞を生じていた場合、障害されている部位とその範囲などを確認します。診断後、発症後の経過時間などを考慮し、脳浮腫の管理や血栓融解療法、抗凝固療法、抗血小板療法などの治療からどの治療法が適切か判断し、治療を開始します。

参考文献
1) Hankey GJ, Warlow CP: Treatment and secondary prevention of stroke: evidence, costs, and effects on individuals and populations. Lancet 354: 1457–1463, 1999

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脳梗塞の急性期治療

脳梗塞の急性期治療方針

参考文献:岡田靖.『脳梗塞 最新治療・再発予防・リハビリのすべて』.NHK出版,2017,31p

急性期治療では、ペナンブラをいかに救うかが重要です。ペナンプラとは、脳梗塞発症後に、血管がつまり血流量が少なくなりながらも、まだ壊死に陥っていない領域のことをいいます。脳梗塞が起きた部分の神経細胞は壊死しますが、周りの血管からの血流を得てかろうじて生きています。ペナンプラは、早く血流を再開させるほど、回復の見込みが高まります。脳梗塞発症から6~8時間以内の超急性期の治療は、ペナンプラを救える大きなチャンスとなります。脳梗塞の急性期治療には大きく分けてt-PA治療と血管内治療になります。第一選択となるのが、血栓溶解療法のt-PA治療で、血液中にある、血栓を溶かす酵素を活性化する「t-PA」という薬を静脈から点滴投与し、脳に詰まった血栓を溶かして梗塞が広がるのを防ぐ効果があります。t-PA治療ができない場合には、血管内治療を行います。カテーテルを使って特殊な装置を脳の血管へ送り込み、血栓を吸引したり、引き抜いたりして血流を再開させる治療法です。また、t-PAと血管内治療を併用すると後遺症を軽減する効果が上がるため、同時進行で行われることもあります。

治療方針①「病巣に残った血流量の増加」

血液量を増加・維持させて、脳梗塞の悪化を防ぎます。動脈に詰まった血栓を除去したり、血栓がこれ以上できたりしないように予防する治療となります。脳梗塞の状態によって、行う治療は異なりますが、血栓溶解療法、血管内治療、抗血栓療法がございます。

血栓溶解治療法

①t-PAを静脈に点滴
全身の血管を循環し、血管を詰まらせている血栓に到達する。
②血栓を溶かす
血小板の塊にからんで血栓を固めている「フィブリン」という繊維を溶かす。
③再開通
脳梗を発症した直後の血栓は溶けやすい。血流が再開し障害は最小限になる。
※まず、決まった量の1割を注射し、残りを1時間ほどかけて点滴する。
※t-PAを使用出来るのは脳梗塞の症状が現れて4時間半以内です。それを過ぎてから治療を開始しても、神経細胞の壊死が拡大して血管がもろくなっていることにより、今度は出血性脳梗塞を起こす危険が高まってしまうため使用できません。また、t-PAを使うと血液が固まりにくくなるため、脳出血の既住がある人や脳梗塞の範囲が広い等で脳出血の可能性が高い人は、原則として受けることができません。現在、t-PA治療を受けているのは脳梗塞の患者さん全体の4~5%です。

血管内治療

①カテーテルを挿入
器具を装着したカテーテルを脚の付け根の動脈から挿入し、脳まで送る。
②血栓をからめ取る
ステントやワイヤーにからめたり、吸い込んだりして血栓を取り除く。
③血栓を回収する
血栓をからめ取ったステントやワイヤーごとカテーテル内に回収する。

※カテーテルは現在3種類あります。
・ループ型ワイヤー式
先端がらせん状になった柔らかいワイヤーを使い、コルクを抜く領域で血栓を絡め取り、カテーテル内に回収します。
・血栓吸引式
吸引ポンプにつないだカテーテルに専用のワイヤー(セパレーター)を通し、先端を血栓に挿入します。ワイヤーを前後に動かして血栓を砕き、ポンプで吸い取ります。
・ステント型
最新型の装置で、世界的にも最もよく使われています。「ステント」という、金属でできた網目状の筒を血栓に絡ませ、カテーテル内に回収します。
※血管内治療を行えるのは発症から8時間以内の脳梗塞です。しかし最近は、検査でペナンブラの存在が疑われるときは、発症から24時間までこの治療法が有効であることが分かってきました。

抗血栓療法

t-PA治療法や血管内治療が受けられない場合には、内科的治療が行われます。血栓ができるのを防ぎ、脳の血流量を増加させる目的で行われるのが、抗血小板療法や抗凝固両方で、合わせて抗血栓療法と呼ばれます。抗血小板療法では、薬を使って血小板が固まる働きを抑えます。抗凝固療法では、血液中の凝固因子の活性化を抑える薬を点滴します。

脳梗塞の抗血小板療法

抗血小板療法はラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞の適応があります。血小板の凝集を抑制して血栓をつくらせない治療です。特に、アテロームが破れたところには血栓ができやすいため、抗血小板薬で防ぎます。治療薬には、点滴(オザグレルナトリウム)と飲み薬(シロスタゾールやアスピリン)があります。いずれも出血しやすくなるという、副作用を伴うため、慎重に投与されます。

脳梗塞の抗凝固療法

抗凝固療法はアテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の適応があります。血中の凝固因子の働きを抑制し、血栓を防ぎます。治療薬には、ヘパリンナトリウム、またはアルガトロバンという薬を、静脈から点滴で投与します。主に、前者は心原性脳塞栓症の再発予防のために、後者は、アテローム血栓性脳梗塞の進行を防ぐ目的で使われます。ただし、近年では、抗血小板薬と同様に、点滴ではなく飲み薬で急性期から対応していくというケースも増えてきています。

治療方針②「治療可能な時間の延長」

血流が止まる以外の、脳細胞が壊死する原因を取り除くため、治療が可能な時間を延長する必要があります。脳梗塞後に血中に増える活性酸素を抑える「脳保護療法」や、脳がむくんで脳組織や血管を圧迫するのを防ぐ「抗浮腫療法」があります。

脳保護療法

脳梗塞の脳保護療法

脳保護療法や抗浮腫療法は、すでにできてしまった梗塞を、それ以上悪化させたり、後遺症が重くなったりしないように働きかける事が目的です。脳保護療法では、脳の組織を壊す活性酸素の動きを抑える薬を点滴します。脳の組織の壊死を防ぎ、むくみを抑える効果もあります。脳保護療法と抗浮腫療法は、急性期のみ限定して行われます。脳梗塞発症の直後から、梗塞巣周辺には活性酸素などのフリーラジカルが生じます。活性酸素とは人体が酸素を利用するときに生まれる有害物質で、梗塞巣に生じると、ペナンブラを攻撃して脳の障害を広げます。脳保護療法はラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の適応があり、エダラボンという脳保護薬を使って、梗塞巣周辺の神経細胞をフリーラジカルから守り、それ以上壊死が広がるのを防ぎます。エダラボンは、脳梗塞の発症から24時間以内に投与する必要があります。治療効果としては、未投与の場合よりも後遺症が軽く済む例が多く、さらに、治療開始が早いほど高い効果が得られると言われています。

抗浮腫療法

脳梗塞の抗浮腫療法

抗浮腫療法では、脳の組織の余分な水分を排出させ、むくみをとる薬を点滴します。ただし、腎臓や心臓に疾患がある人には脳浮腫の治療を行えない場合があります。また、抗浮腫療法はアテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症に適応があり、ラクナ梗塞などの小さな脳梗塞に対しては行われないことがほとんどです。脳のむくみによって、頭蓋内を圧迫し(脳浮腫)、脳の晴れが大きくなると、梗塞が起こっていない正常な脳神経細胞にも影響が及びます。また症状が悪化し、脳ヘルニアという重大な合併症を引き起こすことがあります。脳浮腫は、脳梗塞の発症1~2日後あたりから起こりはじめることが多く、救急搬送されてきた段階から、慎重に管理していきます。脳にたまった水分を排出する作用をもつ、グリセロールやマンニトールという薬が使われます。

治療後のリハビリについて

脳梗塞発症から脳梗塞の治療と治療後のリハビリ

急性期のリハビリは、発症直後から2週間、長くて4週間まで行います。主に筋肉の萎縮や、関節の拘縮、褥瘡を防ぎ、ADLの早期回復につなぐという目的があります。実際に、脳梗塞発症からリハビリ開始までの間があくほど、麻痺がない側の筋肉までがやせやすくなることがわかっています。大事をとりすぎて安静にばかりしていると、すぐにADLのレベルが落ちてしまうのです。また、過度に安静にしていると深部静脈血栓症などの合併症も起こりやすくなります。これらを防ぐためにも、可能な限り早い段階から、具体的には発症から48時間以内にリハビリを開始されるとよいとされています。さらに、急性期から積極的にリハビリを行えば、その後に続く回復期において、運動機能の回復効果が高まることもわかっています。脳梗塞リハビリBOT静岡では、一般に維持期と呼ばれる発症から数年以上経過したお客様の改善実績があります。脳梗塞発症から時間が経過すればするほど改善が困難な中、脳梗塞リハビリBOT静岡は脳梗塞のリハビリに特化した専門のセラピストが90分間、マンツーマンでお客様に寄り添ったリハビリを提供できる環境があるからです。急性期、回復期、慢性期全てのお客様に対応することができるため、お気軽にご連絡を宜しくお願い致します。

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加藤 隆三

この記事の監修者

加藤 隆三

理学療法士

2012年に常葉学園静岡リハビリテーション専門学校を卒業し、理学療法士免許を取得。資格取得後は整形外科やスポーツ現場、介護サービスにて様々な分野のリハビリテーションに携わる。介護現場ではお客様の生きがいや生活の質を高めることをコンセプトとした生活リハビリの業務に従事する。2018年から脳梗塞リハビリBOT静岡の所長に着任、脳梗塞の後遺症に悩まれている方のリハビリやご家族の支援も行う。また地域リハビリテーションにも力を入れており、介護予防教室を50回以上開催し、自立支援型ケア会議に参加している。その他、福祉用具専門相談員に対する講演や大学教授との共同研究等を行っている。地域の皆さんがいつまでも生きがいを持って生活できるよう、最善のリハビリを提供することを心がけている。

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