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2023.10.17 脳梗塞の後遺症

高次脳機能障害の症状を分かりやすく解説

加藤 隆三

この記事の監修者

加藤 隆三

理学療法士

高次元脳機能障害

私達は言葉によって意思疎通を図り、あらゆる手段を使って職場に通い、一度覚えたことを忘れずに仕事をこなし、感情をコントロールながら社会生活を送っています。当たり前と感じているこれらを支えているのは高次脳機能と呼ばれる脳の働きです。脳梗塞による後遺症のために「当たり前」が成り立たたなくなったら、どうしたらいいのでしょうか?高次脳機能障害を抱えた方がぶつかる壁として、日常生活の様々な場面における困難さに加え、外見からは「見えにくい」ために周囲の理解を得られにくく、ジレンマやストレスを抱えることが少なくありません。これらを解消し、社会での「生きづらさ」を減らすために、この記事では高次脳機能障害の各種症状を解説し、具体的な対応やサポート、そして接し方についても紹介していきます。

目次

脳卒中と高次脳機能障害

理学療法士として患者様のご家族と話しをしていると、「脳卒中になって、あの人は変わってしまった」、そのような話を聞くことがあります。実際、様々なストレスから性格が変わってしまうこともありますが、よく話を聞いてみると、その原因が「高次脳機能障害」である場合があります。また、脳卒中になったがリハビリを頑張った結果、歩けるようになった。しかし、「高次脳機能障害」があることから日常生活に不安が残ることはよくあります。高次脳機能障害には様々な症状があり、その対応も様々です。本記事では、高次脳機能障害の症状とその対応について、可能な限り分かりやすく、かみ砕いてお話ししたいと思います。分かりやすく書く都合上、簡略化しておりますので、若干正確性が欠ける可能性がある点はご了承ください。

高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは

高次脳機能とは、運動、感覚などの一時的、要素的機能でなく、知覚、認知、行動のプランニングとプログラミング、言語、記憶、注意などの統合的な機能と定義されています(文献1)。分かりやすく言うと、運動や感覚などの単純な機能ではなく、言語や記憶などのより複雑な(高次な)機能ということです。その高次脳機能の障害をまとめて「高次脳機能障害」と言います。高次脳機能障害があらわれる主な病気としては、脳卒中(脳梗塞や脳出血)などの脳血管障害、脳外傷、脳腫瘍、アルツハイマー病、パーキンソン病などが代表的です。その中で、高次脳機能障害の原因として最も多いのは脳梗塞であり、次いで脳出血であったことが報告されています(文献2)。

高次脳機能障害の症状

高次脳機能障害は総称ですので、実際には様々な障害があります。具体的には、注意(何かに注意を向ける機能)、記憶、言語、学習、行為(道具の使用などの行為の障害)、感情、理性、思考などの機能の障害があります。東京都高次脳機能障害者実態調査検討委員会の調査では、入院時と退院時においてどの高次脳機能障害が多いかを調査しています。その結果、入院時は行動と感情の障害が多く、退院時は記憶障害が多いと報告されています(図2)。このような実態を理解したうえで、ご自身(ご家族)に生じている症状を理解する必要があります。

入院時と退院時に多い高次脳機能障害

<上図:入院時と退院時に多い高次脳機能障害>

【脳梗塞のタイプと高次脳機能障害】
高次脳機能障害とは、レントゲンで分かる骨折やCTで分かる脳出血などとは異なり、診断が難しく、はっきりとこの障害があるとは分からないのが特徴です。そのため、ご自身の脳梗塞のタイプをよく理解することである程度想定される高次脳機能障害を推測することが重要です。ご自身の脳梗塞のタイプが分からない方は、以前書いた記事「脳梗塞の種類3つの特徴について理学療法士が解説」を読んでいただけると役立つかと思います。自分の脳の損傷部位が分かっている方は、図3の「高次脳障害の見取り図」を見ていただいて、脳の損傷部位から症状を予想してみましょう。例えば、右の中大脳動脈の脳梗塞でしたら、右の前頭葉・頭頂葉・側頭葉にかけて損傷する可能性がありますので、半側空間無視(はんそくくうかんむし)や相貌失認(そうぼうしつにん)、注意障害などが生じる可能性があるという感じです。ご自身に生じる可能性がある高次脳機能障害を理解したら、次はそれぞれの症状を見ていきましょう。

高次脳機能障害の見取り図

<上図:高次脳機能障害の見取り図>

注意障害

注意とは、様々な対象や経験の中から特定のものを取り出し、はっきり意識することと定義されています(文献1)。注意の機能は以下の4種類に分けられます。

① 注意の選択性…対象を選ぶ
② 注意の持続性…対象への注意を持続させる
③ 注意の転導性…対象を切り替える
④ 注意の分配性…複数の対象へ注意を分配する

具体的には、注意散漫になり集中できない、集中力が続かない、何かに集中すると周りが見えないなど、日常生活に支障が生じます。

注意障害

注意障害への対応とサポート

注意障害への対応としては、本人や周りが注意障害を理解し適切に対応することが重要です。具体的には、以下のようなことを理解して対応しましょう(文献5)。

1)ミスは減らせる 
注意力が落ちていても、こまめに確認作業をすれば、ミスは減らすことが可能です。確認作業を徹底することで、結果として注意力のある人と同様の生活ができます。

2)気はちりやすい 
ミスは減らせるが、意識を集中し続けるのは難しいことは自覚したほうが良いでしょう。何か見えたり聞こえたりすると、やはり気が散ってしまいますので、気の散りやすい環境を避けるように配慮しましょう。

3)情報の取捨選択が苦手 
ミスしやすくなるのは、情報量が本人の能力の許容量を超えた時だということを理解しましょう。情報の取捨選択が苦手なのが症状だと自覚し、過度な情報を与えないようにしましょう。

失認、半側空間失認(はんそくくうかんしつにん)

失認(しつにん)とは、脳の病気によって起こる障害であり、ある感覚を使って対象を理解する能力が障害されている状態です。また、その感覚自体の異常ではなく、他の感覚を使えば対象を正しく理解できる状態を指します(文献1)。つまり、視覚失認の例をこの定義に当てはめると、視覚を使って対象の理解はできないが(物を見ても何かわからないが)、視覚そのものには問題がなく(視力が悪いわけではなく)、触覚や嗅覚などの他の感覚を用いればその対象を理解できる(触れば何であるかが分かる)状態ということです。失認には、目で見て対象を認識できない視覚失認の他に、対象物を触って認識できない触覚失認や聴覚的に認識できなくなる聴覚失認などがあります。
視覚失認に似た症状に、半側空間失認(半側空間無視)という症状があります。この症状は、脳出血や脳梗塞などの脳卒中後に多く、右の脳を損傷している患者の30~40%に発生すると言われています(左半側空間無視という)(文献6)。その症状は、脳の病巣(主に右脳)と反対側の刺激(主に左側)に対して、「発見する」・「反応する」・「刺激の方向を向く」などが障害された(無視する)病態であるとされています。つまり、患者様を中心に左側に何かがあったとしても気づけない、左側から音がしたり、触られたりしても気づくことができない(無視する)ということです(図4)。病院生活でよく見られるのは、食事の際に左半分の食物を食べずに残してしまう。ずっと右を向いており、左から声をかけても反応しない。左側の物や壁に手がよくぶつかるなどです。

半側空間失認のイメージ

<上図:半側空間失認のイメージ>

半側空間失認の対応とサポート

半側空間失認は、症状を自覚していないことが多く、自分自身では改善が難しい症状です。周りの方が、症状を理解し、環境を調整することが重要です。具体的には、以下のような対応が有効です(文献7)。

1)発症初期は右側に物を配置する
初期の対応としては、安心感を与えるために気づきやすい右側によく使用するものを配置するとよいです。安心感が得られれば、徐々に左側からから声掛けをするなど、徐々に左側からの情報量を増やしていきましょう。

2)徐々に左側を使った環境に調整しましょう
ベッド上で右側ばかりを向いている場合は、周囲の環境を整え、右側から入力される刺激を少なくする必要があります。テレビなど視覚や聴覚からの刺激のあるものは、左側に配置し、日常的に左側に注意を向けてもらえるような環境にしましょう。また、右側からの刺激を減らすために、ベッドの右側に壁やついたてを置いたりするなども有効です。

3)両手動作を取り入れましょう
動作を行う際には、介助者が患者の右手を誘導し左手をもたせ、動作を実施する両手動作を取り入れましょう。両手動作を実施することによって、左の体や空間への注意が促されます。

4)症状を自覚してもらう様に促しましょう
半側空間失認の患者様は、自分が周りを認識できていないということを理解できていないことが多いです。そのため、自分ではできると思い、事故などにつながります。左側からの声掛けや、無視している際の修正の声掛けなどを繰り返し実施し、左側を認識できていないということを理解してもらいましょう。言葉でいうのは簡単ですが、これは非常に難しいことです。周りから度々指摘されるため、本人は口では「私は左側が見えにくい」と言ってはいても、「本当のところどうですか?」と問うと、「本当は見えてます」とおっしゃることが多いです。

記憶障害

記憶障害は、前述したように退院時に最も多い高次脳機能障害です。出来事などを思い出せない「エピソード記憶障害」、物の名前などを忘れてしまう「意味記憶障害」、無意識にうそをついてしまう「作話」などがあります。

記憶障害

記憶障害への対応とサポート

記憶障害への対応としては、以下のようなことを意識した対応が良いでしょう(文献7)。

1)体を使って覚えることは可能
言われた内容を覚えることは困難でも、体を使って体験したことは比較的覚えていられる傾向があります。リハビリを続けるうちに、記憶力があることを実感できるでしょう。

2)記憶力が変わったため工夫が大事
メモを取ったりして、工夫すれば覚えることが可能ですが、言われたことをただ記憶しようとすると難しいということを本人や家族が理解することが重要です。

3)暗記の難しさに気づくことが大切
道具を使えば覚えられる、そして昔のことは覚えているのだと気づく一方で、人の名前や日々の予定などを暗記するのは難しいことにも気づき自覚することが大切です。

4)環境調整はすぐにできる
患者を取り巻く環境を調整し、情報を認識しやすい工夫を行いましょう。これは、まず初めにすべき対応です。
以下は環境調整の例です(文献8)

・引き出しなどにラベルを張る
・行動順序のチェックリストを部屋に貼る
・トイレのドアを色分けする
・廊下に道順を示した色分けした線を引く
・よく使うものをいつも所定の場所に置く

感情と社会性の障害

感情と社会性の障害は、感情を適切にコントロールすることができなくなり、不適切な行動をとる状態のことを指します。感情を抑えられなくなったり(易怒性)、自発的に行動できない(アパシー)などの症状がみられます。易怒性は、衝動性・攻撃性(感情のコントロールかきかず、興奮しやすく、情緒が不安定)が認められる状態です。

感情と社会性の障害のイメージ

<上:感情と社会性の障害のイメージ>

感情と社会性の障害とその対応

対応としては環境調整の他に、社会的ルールを再学習することや感情を抑えるための対処方法(なにごとも1秒待ってから反応することによりイライラを抑える方法など)を獲得するなどの対応となります。アパシーは、認知障害などによるものではないモチベーションの欠如ないしは減弱した状態を指します。

【アパシーの対応】
① 目標設定と意識付けをおこなう
② 声掛け(自分で考えるよう促す声掛け)を行う
③ 補助手段としてのメモの利用
④ 他者との交流 など

遂行機能障害

遂行機能とは言語、行為、対象の認知、記憶等、色々な高次脳機能障害に関り、高次脳機能を制御し統合する「より高次の」機能です(文献9)。具体的には、①目標の設定(目標を明確にする)、②計画の立案(目標達成のための手段を選択する)、③計画の実行(正しい順序で開始、持続する)、④効率的な行動(自己の行動を評価・修正する)機能を指します。これが障害されると、何を最初にすればよいのか優先順位がつけられないといった状態になってしまいます。

遂行機能障害

遂行機能障害への対応とサポート

対応としては、以下のようなことを意識して対応しましょう(文献5)。

1)時間をかければできる
仕事や家事などの作業を、手際よくこなすことはできないが、時間をかけて一つ一つこなすことはできます。何事も無理をせず、確認しながら少しずつ進めることを習慣にしましょう。無理せず自分のペースで生活することが大切です。

2)準備なしでは大変
準備や確認をしっかりすれば、生活に支障が出ないことが多いです。準備不足の場合や、予定外の出来事には対応しきれないことを自覚しましょう。

3)段取りの苦手さを自覚
一つひとつの行動はできても、行動を段取り良く組み合わせたり、臨機応変に調整したりすることが難しいということを理解しましょう。

失行

失行

<上:失行患者様の行動の例>

失行とは、今までできていた行為を意図的に実施する能力の障害を指します。例えば、歯ブラシで歯を磨くといった、今まで当たり前にできていた行為ができなくなり、その歯ブラシを櫛のようにして髪をとくような動作をしてしまったりします。失行は、いつも使っている道具を使用した場合や日常生活では出現しにくく、その間違いを意識すると出現しやすいという特徴があります。

失行への対応とサポート

失行の対応の基本は、「誤りなし学習」です。誤りなし学習とは、難しいことを実施し間違えながら覚えるのではなく、比較的簡単な道具使用から開始し、誤りのない正しい動作を反復する学習法です。また、できないことを無理強いするのではなく、どんな動作ならできそうか、どんなヒントを使えるのかを見極めることが重要です。

失語

失語とは脳損傷によって起こる言語機能の喪失あるいは障害をさします。代表的な失語に、ブローカ失語(運動性失語)とウェルニッケ失語(感覚性失語)があります。ブローカ失語は、うまく言葉がはなせない(非流暢な発話)ことが特徴であり、言葉の理解は比較的保たれた失語のことです。ウェルニッケ失語は、言葉は話すことはできますが、言葉の理解が苦手な失語のことです。
対応としては、人によってできること、できないことが異なるため、身振りや表情、描画、書字などの様々なコミュニケーション手段のなかから、その人に合った手段を確立していくことが重要です。スムーズに意思伝達が図れないと、患者も家族もお互いに困惑することが多くなってしまいます。コミュニケーションの楽しさを忘れることなく、患者が行いやすいものを利用しましょう。また、話す際は簡単な文の構成にするように心がけましょう。「主語+目的語+動詞」(あなたが、わたしに、その本を、取ってください)の語順が分かりやすいです(文献7)。

失語症の詳しい解説については以下の記事をご覧ください。

関連記事:「脳梗塞による言語障害(失語症・構音障害)とは」

病識欠如

病識欠如とは、自分が病気であることを認識できないことを言い、「私は病気じゃない」といった発言がある状態です。交通事故などにより頭部に外傷を負った場合に発生することが多く、その場合は病院内などでの日常生活は概ねできていることが多く、社会や職場に復帰した際に当惑することが良くあります。脳卒中の場合は、明らかに麻痺があるにもかかわらず麻痺自体を無視するといった例が認められます。そういった例は脳卒中の発症初期に多く、右脳の脳卒中患者の10%台前半、左脳の脳卒中患者の数%以下の患者に生じると言われています。特に高齢者の方や認知症の方に生じやすい傾向があります。
対応としては、できない動作を行わせて気づきを高める方法が有効な可能性があります。具体的には、スプーンを使うなどの特定の動作をできるかどうかを問うたのち、実際に行い、その実施中と実施後にできない理由について考えさせる「error-based training」が有効という報告もあります(文献10)。

高次脳機能障害との付き合い方

高次脳機能障害は、上記に示したように多彩な症状を呈し、一般的に障害として周りから理解されにくい、見過ごされやすい疾患です。ご自身だけで悩まずに、医師・リハビリ職など専門家が評価をした上で症状について解説してもらうことが病気を理解するための一番の方法です。高次脳機能障害を呈する患者様は、場合によってはその態度を「不真面目だ」と叱責されていることも多く見受けられます。ご家族の皆様に関しましては、できないからと叱責するのではなく、患者様の一番の理解者としてその症状を理解し、寄り添っていただければと思います。患者様と寄り添って、一緒に病気に立ち向かうことが患者様だけでなくサポートする側の精神的な余裕につながります。

高次脳機能障害とともに生きるために

高次脳機能障害とともに生きるために

最後になりますが、高次脳機能障害は一見すると不思議な症状であり、理解することをあきらめてしまっている方もいるでしょう。しかし、正しい対応をすれば、改善の見られる症状も多いため、あきらめずに患者様とともに改善を目指しましょう。相談先は、医療機関だけでなく、日本脳外傷友の会などの当事者団体、地域の福祉センターなどの福祉機関、地域障碍者職業センターなどの就労支援機関、市役所などの福祉担当窓口など様々ありますので、ご自身だけで抱え込まずに積極的に利用していただければと思います。

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引用文献
文献1:リハビリテーション医学大辞典,医歯薬出版株式会社.
文献2:高次脳機能障害全国実態調査委員会:高次脳機能障害全国実態調査報告,高次脳機能研究,36巻4号, 2016.
文献3:東京都高次脳機能障害者実態調査検討委員会:高次脳機能障害実態調査報告書 概要版,2008.
文献4:医療情報科学研究所:病気がみえる vol.7 脳・神経第2班,MEDIC MEDIA.
文献5:橋本圭司:高次脳機能障害のリハビリがわかる本,講談社.
文献6:吉尾雅春・他:標準理学療法学 神経理学療法学,医学書院.
文献7:椿原彰夫・他:改訂2版 リハビリナース、PT、OT、STのための 患者さんの行動から理解する高次脳機能障害,メディカ出版.
文献8:武田克彦・他:高次脳機能障害 2版 その評価とリハビリテーション,中外医学社.
文献9:石合純夫:高次脳機能障害学 第3版,医歯薬出版株式会社.
文献10:V Moro, M Scandola, et al. Error-based training and emergent awareness in anosognosia for hemiplegia. Neuropsychol Rehabil, 2015;25(4):593-616.

梅野 和也

ライター

梅野 和也

理学療法士

2005年に理学療法士の免許を取得し、福岡県内の病院で回復期リハビリテーション病棟に勤務しながら、様々な脳卒中の治療法(ボバースコンセプト、CI療法、認知神経リハビリテーション、川平法・・)を学びました。病院退職後は、福岡県内の理学療法士を養成する専門学校で中枢神経系のリハビリテーションを中心に教鞭をとり、その後、九州栄養福祉大学の助教として、神経・筋障害系理学療法や理学療法研究を担当する傍ら、福岡県理学療法士会主催の研修会や福岡県内の勉強会などで講師を務めました。
2019年からは静岡県の常葉大学健康科学部で講師として働き、リハビリテーション障害学(神経・筋系障害)や人間発達学などを担当しています。現在の研究テーマは、脳波やNIRSなどを用いて取得した脳活動情報を利用して運動学習を促すニューロフィードバックです。現在も日本学術振興会の科学研究費を含む複数の競争的資金を得て、精力的に活動しています。

大学HP  ■研究室HP ■研究業績ページ

加藤 隆三

この記事の監修者

加藤 隆三

理学療法士

2012年に常葉学園静岡リハビリテーション専門学校を卒業し、理学療法士免許を取得。資格取得後は整形外科やスポーツ現場、介護サービスにて様々な分野のリハビリテーションに携わる。介護現場ではお客様の生きがいや生活の質を高めることをコンセプトとした生活リハビリの業務に従事する。2018年から脳梗塞リハビリBOT静岡の所長に着任、脳梗塞の後遺症に悩まれている方のリハビリやご家族の支援も行う。また地域リハビリテーションにも力を入れており、介護予防教室を50回以上開催し、自立支援型ケア会議に参加している。その他、福祉用具専門相談員に対する講演や大学教授との共同研究等を行っている。地域の皆さんがいつまでも生きがいを持って生活できるよう、最善のリハビリを提供することを心がけている。

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