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2023.12.30 脳梗塞のリハビリ

片麻痺のリハビリについて~脳梗塞リハビリBOT静岡が考える効果的なリハビリとは~

加藤 隆三

この記事の監修者

加藤 隆三

理学療法士

片麻痺_リハビリ

『脳卒中』『脳梗塞』『脳出血』『運動麻痺』『片(かた)麻痺』『半身麻痺』といった言葉がありますが、違いが判らず混乱される方もおられると思います。『脳卒中』とは、脳の血管の血流障害によって、突然に手足が動かなくなったり、しびれたりといった神経症状が起こる病気の総称を指します。脳卒中の症状には、運動麻痺、感覚麻痺(感覚障害)・視野障害・構音障害・高次脳機能障害(失語症・半側空間無視・注意障害など)・嚥下障害などがあります。この記事では、片麻痺、運動麻痺について整理し、発症後の一般的なリハビリの流れを解説致します。後半では当脳梗塞リハビリBOT静岡が考える効果的な片麻痺のリハビリについて紹介させて頂きます。

片麻痺とは?

片麻痺_リハビリ

脳卒中の多様な症状の中の『運動麻痺が身体の側(半身)のみに起こる場合を『片麻痺』あるいは『半身麻痺』と言います。つまり、片麻痺とは、症状名ではなく身体の片側に運動麻痺の症状が出ている「状態」を意味します。※片麻痺だからといって必ずしも構音障害・高次脳機能障害などを合併するわけではありません。

<呼び方>

右半身に運動麻痺が起こる場合…『右片麻痺』
左半身に運動麻痺が起こる場合…『左片麻痺』

片麻痺の原因

片麻痺の原因の多くは脳卒中です。脳卒中は、血流障害の起こり方の違いにより『脳梗塞』と『脳出血』に分けられます。

『脳梗塞』…脳の血管がつまることでおこる病気
『脳出血』…脳の血管が裂けておこる病気

片麻痺の症状~運動麻痺~

上述しましたが、片麻痺というのは片側に運動麻痺が起こっている状態です。つまり、片麻痺の症状=運動麻痺ということです。したがって、感覚麻痺(感覚障害)・視野障害・構音障害・高次脳機能障害(失語症・半側空間無視・注意障害など)・嚥下障害などは、合併症(片麻痺の合併症状)となります。※今回は、運動麻痺について解説させて頂きます。合併症である高次脳機能障害や嚥下障害について詳しく知りたい方は別記事で解説しておりますので、一読頂ければと思います。

◆『脳卒中および脳梗塞の症状(後遺症)』について詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:脳梗塞の後遺症とは?症状や原因、リハビリについて解説

◆『高次脳機能障害』について詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:高次脳機能障害の症状を分かりやすく解説

◆『嚥下障害』ついて詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:嚥下障害とは?原因と症状を分かりやすく解説

運動麻痺とは?~病態・経過・程度~

《病態》

運動麻痺とは、脳卒中により運動を起こす神経が障害されることで『自分の意志で手足・顔を自由に動かせなくなる症状』を指します。ここでのポイントは、『障害された脳とは反対側の半身に運動麻痺が起こる』ことです。右側の脳に脳卒中が起こると、左半身に運動麻痺が起こります(左片麻痺)。例えば、左の手足を動かそうとすると、写真のように右の脳から次の2つの神経を介して筋肉に指令が出されます。

片麻痺_リハビリ

  • 赤矢印:「左の顔・手足を動かす指令を与える神経」
  • 青矢印:「右半身の姿勢を調整するように指令を与える神経」

右の脳が障害を受けると、この2つの神経の両方に問題が生じてしまいます。つまり、左片麻痺の方では、「赤矢印」の神経に問題が生じるので左手足・顔に運動麻痺が生じます。また、「青矢印」の神経にも問題が生じるので麻痺していない右半身にも姿勢を保つ上での問題が生じてしまいます(これが右半身を非麻痺側と呼ぶ理由です)。

◆姿勢の問題や非麻痺側について詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:脳梗塞後遺症 麻痺していない半身への影響 ~麻痺側、非麻痺側とは?~

《経過》

では、運動麻痺はいつから出現するのでしょうか?

出現時期には個人差がありますが、一般的に脳卒中の発症直後は手足が全く動かなくなる傾向にあります。この手足が全く動かなくなり、ダランとした初期の運動麻痺を『弛緩性麻痺(しかんせいまひ)』と言います。回復に伴い徐々に手足が動かせるようになっていきます。しかし、多くの場合、大まかに手足を動かせることは出来ますが、「身体の一部分(ある部位)を単独で自由に動かすこと」が難しくなります。一部分だけを動かそうとすると、他の部位が一緒に動いてしまったり、手や足がこわばって硬くなってしまいます。このような筋肉が硬くなり緊張する現象を『痙縮(けいしゅく)』と呼びます。この痙縮が伴う運動麻痺を『痙性麻痺(けいせいまひ)』といい、回復段階で見られることが多いです。つまり、運動麻痺の経過は、回復するにつれ弛緩性麻痺から痙性麻痺へ移行していくと言われています。回復の程度は、脳の損傷程度や障害部位により個人差があり、痙性麻痺が強く残ってしまう方、少し残る方と様々です。また、痙性麻痺に移行せず、弛緩性麻痺の状態で手足がダランとしたままの方もおられます。

片麻痺_リハビリ

《程度》

運動麻痺の程度や回復過程を調べる方法に『ブルンストロームステージ』という評価方法があります。興味のある方はインターネットでこの言葉を調べてみて下さい。これは、運動麻痺の程度を評価するためのもので、回復過程がステージ化されているため、自分が現在はどのレベルまで回復しているかの参考にすることができます。繰り返しになりますが、運動麻痺の程度や回復経過は個人差がありますので、ブルンストロームステージと完全に一致しないこともあります。

運動麻痺には、弛緩性麻痺と痙性麻痺があること、多くの場合は弛緩性麻痺⇒痙性麻痺の順番で改善していくということを説明してきました。次項では、もう少し詳しく運動麻痺の改善について説明していきたいと思います。

運動麻痺(弛緩性麻痺、痙性麻痺)は改善するのか?

結論としては、残念ながら現代医学では、損傷により死滅した脳細胞自体を蘇らせ、全く元通りにすることはできません。また、脳細胞が再生することもありません。しかし、損傷した脳細胞が担っていた機能(手足を動かす、話すなど)は、損傷されていない他の脳細胞が完全ではないにしろ(消す?)補うことができることが証明されています。損傷されず残った脳細胞が新たな繋がりを作り、元の機能に近い働きをし始めるのです。この神経細胞同士の繋がりを『シナプス』と言います。このシナプスが集まることで新たな神経ネットワークが構築され、失った機能を新たに担うことが出来るようになります。つまり、『神経ネットワークの再構築により運動麻痺は改善する可能性がある』という事です。

再構築のポイントと言われているのが以下です。

片麻痺_リハビリ

頻度依存性から考えると、運動すること、つまりは麻痺側を使うことが重要となるので、リハビリテーション(以下、リハビリ)が必要不可欠となります。また、環境依存性から考えると、ただ麻痺側を動かす練習をすればいいのではなく、色んな状況(家事の中で、趣味の中でなど)で使うことが改善には重要ということです。なので、ただ使うことだけではなく、色んな状況で使う、つまりは『チャレンジ』をすることが脳を刺激するにはとても大切と言えます。脳をどれだけ刺激できるかが片麻痺のリハビリの肝となりますので忘れないで頂きたいです。

では、リハビリが『いつから?』、『どこで?』実施される傾向にあるかを見ていきましょう。脳梗塞発症後の経過について、別記事で解説していますのでご参考にしてください。

◆脳梗塞の予後について詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事: 脳梗塞になると将来はどうなる?~脳梗塞の予後とは~

片麻痺のリハビリの流れ~時期別リハビリとは?~

リハビリには、理学療法、作業療法、言語療法などがあり、それぞれが片麻痺の改善に効果的です。リハビリの時期は大きく分けて、急性期・回復期・維持期の3つに分けて行います。それぞれの時期で目的やリハビリ時間が異なります。※より詳しく内容を知りたい方は、関連記事を参考にしてください。

片麻痺_リハビリ

急性期リハビリ

時期:発症後~2週間あるいは1か月まで
時間:発症から60日以内は1日合計最大180分(3時間
目的:寝たきりに伴う廃用症候群の(筋肉の萎縮・関節の拘縮など)予防、早期離床
場所:急性期(発症後運ばれた先)の病院

<代表的なリハビリ内容>

関節可動域訓練 関節の可動域を維持するためのリハビリ。

筋肉を伸縮による静脈血栓症や浮腫(むくみ)の予防。

離床訓練 可能な限り早期から行っていきたいリハビリのひとつ。

離床が遅れると全身的な筋力低下やせん妄の出現を防ぐ。

摂食・嚥下訓練 食べる練習や飲み込む練習。

栄養を摂取するために不可欠な機能を回復させる。

「誤嚥性肺炎」のリスクを下げるためにも重要。

片麻痺_リハビリ

◆急性期のリハビリを詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:急性期にベッドで行う早期離床に向けてのリハビリ

回復期リハビリ

時期:急性期以降~発症後5,6か月まで
時間:1日合計最大180分(3時間
目的:手・腕・肩など上肢の機能改善、歩行など下肢の機能改善、着替え、排せつなどの生活動作の自立、高次脳機能・言語機能・嚥下などの機能改
場所:回復期病院(入院先とは別のことが多く、急性期病院から回復期病院へ転院することが多い)

神経ネットワークの再構築は発症後3ヵ月~6ヵ月の期間が最も効率よく行なわれるので、医学的に回復期リハビリを行う期間が最も機能回復のリハビリを行うのに適した時期と言えます。

<代表的なリハビリ内容>

運動麻痺に対するリハビリ 単純に「手足が動かせない」という症状だけでなく「力を上手くコントロールできない」という問題点に対して様々な手段・方法(徒手療法・物理療法など)を用いてアプローチする。
非麻痺側に対するリハビリ 如何に過剰努力させず効率的に非麻痺側の手足を使えるかという部分がポイント。

正しい体の使い方、力の抜き方を学んでいくことで無理のない動作を獲得する。

👉関連記事:脳梗塞後遺症 麻痺していない半身への影響 ~麻痺側、非麻痺側とは?~

在宅生活を見据えた生活動作を改善するためのリハビリ 自宅での具体的な方法を想定しながらの練習。

実際に家屋調査という形でご自宅の生活環境を確認(退院前訪問指導)。

必要に応じて家屋改修で生活環境の調整を行う。

 

◆回復期のリハビリを詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:回復期リハビリテーションで機能回復を図る 第1回
➡関連記事:回復期リハビリテーションで機能回復を図る 第2回

片麻痺_リハビリ

生活期(維持期)リハビリ

時期:発症後6か月以降
時間:20分~1時間を週に1~2回  ※時間や回数はサービス内容等により異なる
目的:筋力や体力を維持する、回復した機能の低下を防ぐ(予防)
場所:病院での外来リハビリ(医療保険)、通所リハビリ・訪問リハビリ(介護保険)

保険外の自費リハビリ(当施設)

関連ページ:生活期のリハビリテーション 退院前の準備や自宅でのリハビリ

<代表的なリハビリ内容>

住環境の変化に対する適応 ご自宅の環境に合わせた生活動作練習、生活環境の更なる調整を行う。
身体機能および動作の維持と二次的障害の予防 「回復させた身体機能を低下させない」という視点。

専門職によるリハビリ以外にも、主体性を持って自分でリハビリを行うことが大切。

更なる身体機能および動作の改善 趣味の再開・獲得や運動習慣の改善などの「自分で行うリハビリ」

保険下および自費での「専門職によるリハビリ」 など

◆生活期のリハビリを詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連ページ:脳梗塞後遺症に対するリハビリ「生活期」

片麻痺に対するリハビリは、3つの時期があり、時期ごとに特徴があるのを簡単ですが説明させて頂きました。その中でも、神経ネットワークの再構築に重要な時期が発症から6か月以内(回復期の時期)であることは、リハビリを行う上で押さえておくべきポイントになります。神経ネットワークの再構築には運動が必要不可欠と説明してきましたが、運動をしていても手足が硬くなる痙縮が強くなったり、退院後に動きが悪くなる方がおられます。それはなぜでしょう?ただ運動をすればいいというわけではないのでしょうか?片麻痺の方の実際の生活動作の問題から考えていきたいと思います。

生活の中での問題とは?~ただ動けばいいことによる悪循環とは~

運動麻痺(弛緩性麻痺・痙性麻痺)の特徴として共通することは、『身体の一部分を単独で自由に動かすことが難しい』ことです。つまり、手だけ動かそうとしても肩も肘も動いてしまう。上半身が傾く場合もあります。足では、足首だけ動かそうとすると股関節や膝まで曲がってしまうということが起こります。実例から具体的に見てきましょう。

《麻痺側の手足の使い方により生じる問題》

左片麻痺(痙性麻痺)の方が麻痺した左手で物を取る場面

片麻痺_リハビリ

左の手指が自由に広げられないため、人差し指の内側から掴もうとしてしまいます。その影響で代償として左の肩が上に挙がってしまい(これを『代償動作』と言います)、繰り返すことで肩や首が凝ってしまいます。代償動作を繰り返すことで起こってしまう凝りや痛みなどを『二次的障害』と言います。代償動作や二次的障害がある状態では、手指がより広がりにくくなり、こわばりが強くなったり、硬く(筋肉の緊張が高く、つまり痙縮が強く)なってしまい

ます。更に悪い動き方が長期間になるほど痙縮が強くなってしまいます。

つまり、『運動麻痺により手が自由に動かせない』から何とか頑張って動こうとする⇒代償動作(肩が上がるなど)⇒『代償動作の影響でより手が動きにくい姿勢』⇒二次的障害(肩こり、腕の痛み、左手の痙縮の増加)⇒『さらに手が自由に動かせなくなる(痙性麻痺の悪化)』という悪い循環が起こってしまいます。

左片麻痺(痙性麻痺)の方の階段の場面 ※歩く際も同じ傾向がでます。

片麻痺_リハビリ

左の足首や股関節だけを自由に動かすことができないので、代償動作として身体全体を右側に傾け、左足を振り回ますことで、左足を上げようとします。体が傾いた状態では、より足首は動かしにくくなります。また、左腕にも余計な力が入ってしまいます。その結果、左手足の筋の緊張が高くなり手足が硬くなってしまいます。

つまり、『運動麻痺により足首や股関節が自由に動かせない』から何とか頑張って足を上げようとする⇒代償動作(身体を右に傾ける、振り回す)⇒『代償動作の影響でより足が動きにくい姿勢』⇒二次的障害(右腕や右足の疲労、左手足の痙縮の増加など)⇒『さらに足が自由にうごかせなくなる(痙性麻痺の悪化)』という悪い循環が起こってしまいます。

まとめると、麻痺を治すために使っていたのに、知らない間に下のような悪循環に陥ってしまう傾向にあるということです。

片麻痺_リハビリ

当施設が考える片麻痺に対する効果的なリハビリとは?

では『どう動けば運動麻痺は悪化せず維持できるのでしょうか?治ってくるのでしょうか?』。リハビリの治療方法により色んな考え方がありますが、私は『目標を間違わないこと』『リハビリの方針を明確にすること』が大切だと考えています。

目標を間違わない

当施設を利用される方にリハビリの目標を伺うと、多くの方が「病前のように、正常な人のように歩けるようになりたい」と希望されます。しかし、普段歩いているときに気を付けていることを聞くと、「麻痺している足をまっすぐ出すように意識している」「踵からつくように意識している」「両手を振るように意識している」と仰います。なので、「病気の前はこの様なことを意識していましたか?」「意識して上手に歩けるようになりたいのですか?」と聞き返します。そうすると、「そういえば、病気の前は意識していなかった。何も考えず歩けていた」「今練習している歩き方は自分のなりたい歩き方ではないことに気が付いた」と仰って頂けます。このように、正常な歩き方になりたいという気持ちを持たれてはいますが、正常の歩き方がどのようなものであったかを考えられていない方が多いように感じます。というように、目標が間違ってしまうと、なりたい方向とは真逆に向かってしまう可能性があるということです。『目標を明確にすること』はとても大切ということです。一番大事といっても過言ではないです。今一度、歩行や手の使い方などの目標を『どのように出来るようになりたいか』を考えてみて下さい。

片麻痺_リハビリ

リハビリの方針を明確にする

方針とは、目標が具体的なものに対して、大まかな方向性を意味します。当施設を利用されている方に最初に聞くと、「支えを強くするために筋肉をつけたい」「手が動けるようになるために筋肉をつけたい」と仰います。もちろん筋肉が働かないと動きは起こせないので、筋肉は大切です。しかし、マッチョになりたいわけではないのでただの筋トレでいいのでしょうか?ただの筋トレでは、上述した『ただ動けばいい』と同じで痙性麻痺を悪化させる悪循環に陥る可能性があると考えます。悪循環に陥る一つのポイントは、『頑張って』動かそうとすることだと考えます。上の図のおすすめでもある『楽に動ける』を目標にするのであれば、『頑張って動く』は真逆と言えます。

片麻痺_リハビリ

この方針を目指すことが、結果として、目標である『無意識』『楽』『滑らか』『環境や状況への適応』に近づくと考えます。また、『正常な動作』というのはこの方針に近いのではないかと考えています。そのため、この方針に沿うには、「筋トレ」では足りないですし、「とりあえず反復練習」では足りない、「頑張って」とは合わないのではないかと考えています。ご本人様の考え方や方針が『動く=筋トレ』となっておられると、中々セラピストと同じ方向に向かわず、リハビリが上手く進みにくいことを経験します。今一度、ご自身の方針(方向性)を考えて頂けると、より効果的にリハビリが進むヒントが見つかるかもしれません。

片麻痺に対する当施設(脳梗塞リハビリBOT静岡)のリハビリの紹介

当施設は、回復期から生活期の片麻痺の方をメインの対象とした自費(保険外)のリハビリ施設です。運動麻痺の改善を目的としているため、1コースは90分のリハビリを週2回、合計16回と設定しています。『徒手療法(としゅりょうほう)』と言って、セラピストの手を使用したリハビリであり、機械は使用しません。

片麻痺_リハビリ

以下が当施設を利用された方の改善事例です。

60歳代/女性/右片麻痺 リハビリによる改善事例
「右手で卵を混ぜられるようになり、卵焼きが作れるようになった」

70代/脳梗塞/左片麻痺 リハビリによる改善事例
「麻痺側の左股関節の前面の痛みがなくなり、早歩きと階段昇降も楽になった。長距離 を歩いても足の引っかかりや痛みが出なくなったため、趣味のゴルフを再開する目途が立ってきた。また一人暮らしにも戻れるようになった。」

自宅で出来るリハビリ(自主練習)の紹介

お客様から「家でどんな自主練習をしたらいい?」とよく聞かれます。自主練習=筋力トレーニングのイメージが強い方が多いですが、それだけではありません。片麻痺のリハビリにとって効果的な自主練習は、マッサージ、ストレッチ、ヨガ、筋力トレーニング、歩行、家事、趣味など、何がその方にとって効果があるかは個人差があります。まずは、自主練習の目的を知ることが大切です。

自主練習の目的

自主練習を行う目的は、まずは『楽に動ける身体を維持』する事、出来れば神経ネットワークの再構築を促し『さらに楽に動ける身体を獲得』することです。このためには、【生活の中での問題】の項目で解説したように、頑張って動かそうとすればするほど、痙性麻痺が強くなってしまい悪循環に陥る可能性があるため、負荷量に注意する必要があります。

片麻痺_リハビリ

上記の負荷量の理由は、目的が『筋肉を大きくして筋力を強くすることではなく、楽に動ける身体を維持あるいは獲得』することだからです。なので、個人的には負荷量が間違っていなければ、自主練習の内容は何でも構わないと考えています。

おすすめの自主練習

マッサージ、ストレッチ、ヨガ、筋力トレーニング、歩行、家事、趣味などの自主練習の中で、私のおすすめは、『散歩』と『家事や趣味』をすることです。散歩は、全身の体力や心肺機能を維持するにはとても効果的なので、出来る方は必ず実施して頂きたいです。これに加えて、家事や趣味は、色んな環境や状況で麻痺側を使うので、筋力トレーニングのような運動よりも脳の刺激になると考えます(環境依存性)。また、家事や趣味は、力ずくでは上手くできないので、結果的に無駄な力が入りにくく、痙縮を悪化する悪循環になりにくいと考えます。

片麻痺_リハビリ

「え?筋力をつけなくてもいいの?筋力がつく方が楽に動けるのでは?」と思う方もおられると思います。しかし、マッチョになりたいのではなくて、歩く能力を維持したいあるいは長く歩けるようになりたい、生活動作を維持したい方が多いと思います。それであれば、目的とする動作を繰り返していれば、その動作に必要な筋力は維持することが出来ます。もちろん、筋力はあるに越したことはありません。ただし、筋力トレーニングは上手くやればとても効果的ですが、負荷量ややり方が間違っていると頑張り過ぎた結果、痙縮を悪化させる悪循環を引き起こす原因にもなるということを知って頂きたいです。なので、負荷量としてやりやすいのは、ストレッチだと思います。

まとめると…

片麻痺_リハビリ

筋力トレーニングの紹介

筋力トレーニングは、上手にできればとても効果的ですが、頑張り過ぎて痙縮を悪化させていないかの前後比較が必要と考えています。ポイントは、ただやるのではなく、運動前後で目的とする姿勢や動作『楽になったかの効果判定をすること』です。運動前後で効果判定をした結果、楽になっていれば内容は何でもいい、その運動があなたに合っているという事です。逆に、運動した実感は得られたとしても目的とする姿勢や動作が楽になっていなければ、その自主練習はあなたに合っていないと考えられます。

《スクワット》

[注意点]

  • 楽な姿勢で力は出来るだけ弱い力で実施し、動く範囲は楽なところまでで止める
    膝を曲げ伸ばししようとしたり、深く曲げたり、しっかり伸ばしたりしない。
  • 目線や背筋(腰の伸ばし具合)は、一番楽な目線、姿勢で行う
    無理に前を向いて腰を伸ばさない。

片麻痺_リハビリ

[方法]

1.足の幅は、本人が楽な幅にする。
★無理に広げない。

2.お尻を真下に降ろす。
★膝を曲げようとしない。

3.お尻を真上に上げる。
★膝を無理に伸ばそうとしない。

4.まずは5回×2セット。
★大変ならやめる、無理しない。

《腕立て伏せ》

[注意点]

  • 手の平が広がらない、指が伸びないなど腕立て自体が難しい方は実施しない
  • 楽な姿勢で力は出来るだけ弱い力で実施し、動く範囲は楽なところまでで止める

手足の位置はまずは一番楽な位置に置く。姿勢も腰の角度は一番楽な姿勢にする。

  • 足は膝を床から浮かすのが大変であれば、床につけて実施する
  • 肘の曲げ伸ばしを意識しない

[方法]

1.身体を下に降ろす
2.身体を上に戻す
3.回数はまずは5回×2セット

片麻痺_リハビリ

一部自主練習を紹介させて頂きましたが、脳卒中の場合は痙縮の悪化の恐れがありますので、その方に合わせたリハビリが大事です。可能であればリハビリ専門職に相談されることをお薦めします。

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※返金保証制度の適用要件については、別途お問い合わせください。

脳梗塞リハビリBOT静岡でのリハビリは、質の高いリハビリを、1人ひとりの生活スタイルやご要望に合わせて、自由に提供したいと考えて、保険外のリハビリを提供させて頂いています。

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まずは体験にお申込下さい

脳梗塞リハビリBOT静岡では脳梗塞の後遺症による「しびれ」の改善のためのさまざまなメニューを用意しております。まずは体験をおすすめしています。

体験プログラムの流れ

1.施術前カウンセリング
症状や悩みなどをお聞かせ頂き、独自のメソッドを用いて、お客様毎の目標やリハビリの方針を設定します。
2.BOT式リハビリ
●理学療法士・作業療法士の施術
理学療法士・作業療法士がお客様の症状や悩みの原因を追究し、改善に向けた施術を行います。
●トレーニング
リハビリの効果を高めるために、専門的な知識や技術を取り入れた運動プログラムを繰り返し行います
3.体験の費用

○通常価格:15,000円(税別)
○期間限定価格:5,000円(税別)

ぜひお気軽にご利用下さい。また何年も同じ装具を使い続けていて自分に合っているのか不安な方も、是非一度ご相談頂けると幸いです。

脳梗塞後の症状にお悩みの方、体験をご希望の方、その他リハビリに関するご相談を受け付けています。

加藤 隆三

この記事の監修者

加藤 隆三

理学療法士

2012年に常葉学園静岡リハビリテーション専門学校を卒業し、理学療法士免許を取得。資格取得後は整形外科やスポーツ現場、介護サービスにて様々な分野のリハビリテーションに携わる。介護現場ではお客様の生きがいや生活の質を高めることをコンセプトとした生活リハビリの業務に従事する。2018年から脳梗塞リハビリBOT静岡の所長に着任、脳梗塞の後遺症に悩まれている方のリハビリやご家族の支援も行う。また地域リハビリテーションにも力を入れており、介護予防教室を50回以上開催し、自立支援型ケア会議に参加している。その他、福祉用具専門相談員に対する講演や大学教授との共同研究等を行っている。地域の皆さんがいつまでも生きがいを持って生活できるよう、最善のリハビリを提供することを心がけている。

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